ドバイワールドCデーが30日夜、UAEのメイダン競馬場で行われる。JRAでは4レースの馬券を発売。海外初取材の東京桑原幹久記者の「ドバイ最前線」最終回は、メインの9RドバイワールドC(G1、ダート2000メートル)でウシュバテソーロ(牡7、高木)を本命馬に指名。直前まで入念に取材し、連覇への自信を深めた。

当初からウシュバテソーロとデルマソトガケの一騎打ちと見立てた。サウジC覇者のセニョールバスカドールは距離不安から軽視。海を渡り地元カビールカーンの高評価にぐらついたが、国内外関係者の声は一貫して2強対決の様相。結論は金曜朝まで引っ張った。朝5時に2頭が並んで馬場へ。馬体の張り、つや、ダートコースでの脚慣らしを凝視。両馬の師の自信に満ちた意気込みも材料に、腹をくくった。

結論は◎ウシュバテソーロの連覇だ。前走サウジCは頭差2着。中東連戦初戦、ワンターン、距離短縮と懸念点もあっただけにコーナー4つへの舞台替わり、距離延長は好材料。ドバイ到着後、前走時に負った打撲の影響で緩めた時期もあったが、高木師は「ドバイに来ると元気になるんですかね。走りたいという気持ちがあふれてますよ」と前走以上の出来を強調していた。

馬場も問題ない。「下が硬い」「軽くてスピード必要」との意見もあったが、川田騎手は「個人的にはさほどの違いは感じなかったので心配することはないと思います」と自信の表情。金曜午後にダート整備の担当者を訪ねると「今はすごく硬いけど、レース前に散水車でしっかり水をまくし、去年と差はないかな」と話していた。

展開はスローペースとの想定が多い。ただ、ドゥラエレーデのムルザバエフ騎手が「砂をかぶりたくない」と話せば、デルマソトガケのルメール騎手も「前に行きたいね」と積極策を示唆。前走マイルを逃げきったローレルリバーなどが絡めば、よどみない流れになってもおかしくない。昨年5着のBCクラシック再挑戦も視野に入れる◎が、ここも通過点と言わんばかりに、金色のトロフィーをつかみ取る。

単勝(11)、馬連(11)-(4)(6)(3)(2)(7)(10)(12)。