<阪神JF>◇8日=京都◇G1◇芝1600メートル◇2歳牝◇出走18頭

6年目の岩田望来騎手(24)が5番人気アルマヴェローチェ(上村)を2歳女王の座へ導いた。大外から最速の上がり34秒3で豪快に差し切った。鞍上は61度目のJRA・G1挑戦で待望の初制覇となった。藤本真育(マイク)記者が「こぼれ話」を披露する。

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JRAのG1を勝ちたい-。6年間、岩田望騎手に目標を尋ねるたび、このフレーズを聞いた。「初めてのG1の時なんかは雰囲気にのまれていました」。新人時代は勝ちたい気持ちが先行し、普段の力を発揮できない場面も少なくなかった。そんな時に思い出したのが、父康誠騎手の言葉。「(うまく)乗れるんやから、自信を持っていけ!」。

「自分が騎手として競馬に乗るようになり、これまで以上に、何個もG1を勝つ父の姿がすごくかっこいいなと思いました。自分も勝ちたいです」

大きな父の背中に追いつくんだ。岩田望騎手にとって今年は“覚悟の年”だった。夏に2カ月間、フランスへ渡った。3年連続のJRA年間100勝がかかっているにも関わらず、異国での修業を選択した。

「もしこれで日本での騎乗依頼が減ったら、そこまでの騎手だったということですから」

後輩で、同じくフランスに遠征した田口騎手にも「行くなら、それくらいの覚悟で行けよ」と伝え、自身も奮い立たせた。

ようやく夢をかなえた。「望みは来る」という願いを込めて名づけられた望来騎手は、両親の思いを体現し、24年12月8日に立派なG1ジョッキーとなった。【中央競馬担当=藤本真育】