流れを味方に“巧”みの騎乗で導いた! 13番人気ホウオウラスカーズ(牝7、高木)が内から差し切り、重賞初制覇を飾った。勝ち時計1分31秒3。鞍上の木幡巧也騎手(29=牧)は約5年ぶりの重賞制覇となった。
2着には11番人気ドロップオブライトが入り3連単は93万超えの波乱。1番人気エリカエクスプレスは11着に終わった。
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鮮やかなイン強襲だった。7歳牝馬で前走10着の13番人気ホウオウラスカーズを木幡巧騎手は勝利に導いた。52キロの恵量と最内枠を生かしてロスなく中団から運び脚をため、直線ではそのまま迷わず馬を内へ誘導。そして残り100メートル付近で1頭分開いた進路から差しきった。レースのポイントを「開幕週だから位置が欲しかった」と振り返り「うまいことさばけたので良かったです」。波乱の立役者は白い歯を見せた。
馬も父譲りの末脚で応えた。初騎乗となった本馬を「最後に脚が使える馬」と評した鞍上の狙い通り、上がり3ハロン33秒1とメンバー中最速の豪脚を披露。ディープインパクトの遺伝を色濃く受け継ぐ。管理する高木師は「切れる脚はあるけど、ちぐはぐな競馬も多かった」と展開に左右されやすい面があった。そこを今回は味方につけ、補ってあまりある好騎乗を見せたジョッキーと検量室前でハイタッチ。指揮官はほおを緩ませ「ジョッキーがうまかったです。年齢的にそろそろ繁殖に上げようかと思っていたけど…」とぜいたくな悩みもついてきた。
自身5年ぶり3度目重賞Vとなった騎手は「やっぱり重賞は勝つと気持ちいい。乗せてくれた関係者に感謝したいです」とかみしめた。そんなジョッキーは最終レースでも8番人気の馬を2着へ導き、馬単万馬券を提供。大波乱で始まった秋競馬は“シン穴男・木幡巧”の手綱さばきから目が離せない。【深田雄智】
◆ホウオウラスカーズ ▽父 ディープインパクト▽母 ビーコンターン(シャマーダル)▽牝7▽馬主 小笹芳央▽調教師 高木登(美浦)▽生産者 岡田スタッド(北海道新ひだか町)▽戦績 32戦5勝▽総獲得賞金 1億2977万8000円▽馬名の由来 冠名+人名より

