1年前のリベンジなるか-。エリザベス女王杯(G1、芝2200メートル、16日=京都)の最終追い切りが12日、東西トレセンで行われた。調教深掘り企画「追い切りの番人」は東京の奥岡幹浩記者が担当。グランプリホースのレガレイラ(牝4、木村)に注目した。昨年のこのレースは単勝オッズ1倍台の人気を集めながら5着に敗れた。前年の悔しさを晴らし、淀での戴冠を狙う。

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1週前と寸分たがわぬ調教時計に、名門厩舎の技術力と、グランプリホースの操縦性の高さが浮かび上がる。午前7時、朝一番の美浦ウッドで3頭併せの真ん中を進んだレガレイラは、6ハロン83秒1-11秒4(馬なり)で最先着を果たした。注目したいのがラスト4ハロン51秒7-3ハロン37秒4の中間ラップ。7ハロンから長めに追った1週前の追い切りタイムと、いずれもぴたり一致していた。

見守った木村師は「スタッフと話し合って、こういう追い切りをしていこうと言っていた設計図通りに対応できたかな」と納得の表情。最後までしっかり伸びたフットワークに、「ゴールに向かって頑張っているなと思いました」とうなずいた。

安定して高いパフォーマンスを繰り出せるのは、オンとオフの切り替えがしっかりしているからこそ。木村師は明かす。「厩舎に帰って鞍やハミを外したら、解放感に満たされた感じで、馬房の中でごろんと横になった。水を飲み、そのあとしっかり朝食も食べて、リラックスして。追い切りが終わった後もトラブルなく健やかでした」。食欲も旺盛。テンションが高まりすぎることもない。本番に向け、心身のバランスを保っていく。

中山で4戦3勝に対し、それ以外のコースでは6戦1勝と成績に隔たりがある。1年前のエリザベス女王杯では、単勝オッズ1・9倍の支持を受けながらも5着。直線で窮屈なスペースへと進路を取り、他馬と接触するなどスムーズさを欠いた。それでも京都芝2200メートルの適性についてトレーナーは「もともとレガレイラに左右の得手不得手はないと思っている。今回の舞台設定がネガティブなものになるとは思っていない」ときっぱり語る。

1年前の忘れ物を取りにきた。再び人気の中心に推されることは間違いない。トレーナーは誓う。「結果を約束することはできないけど、日曜までにレガレイラの一瞬一瞬を、より内容あるものに変換すべく努めていきたい気持ちは約束できる」。レース当日に向けてさらに高め、極める。【奥岡幹浩】