大谷翔平の大リーグ本塁打王、井上尚弥の4団体王座統一、松山英樹のマスターズ制覇。フォーエバーヤングのBCクラシックは、そんな歴史的偉業に比肩する金字塔だろう。なおかつ1着15億円超の世界最高賞金競走サウジCも制した。もし「世界年度代表馬」という賞があったら、欧州の勇者カランダガンや香港の快速カーインライジングと激戦を繰り広げたはずだ。

それでも日本で満票を得られなかったのは「当年JRA未出走」という理由しか考えられない。ただ、投票で決める以上、少数意見の封殺は禁物だろう。異論を非難するつもりはない。

同様にして年度代表馬に選出されたのは99年エルコンドルパサーだけだ。仏G1サンクルー大賞を制し、凱旋門賞で半馬身差の2着。記者投票では春秋の天皇賞とジャパンCを勝ったスペシャルウィークが上回ったものの過半数に至らず、選考委員会で覆った。この“逆転”は物議を醸し、翌年から規定が過半数から3分の1以上へ変更された。

それから四半世紀以上が過ぎ、今や海外遠征は珍しくなくなった。フランスに長期滞在した米国産馬エルコンドルパサーに対し、かつての「父内国産」にあたるフォーエバーヤングは自国を拠点に海を渡る。世界トップレベルに達した現代日本競馬の象徴ともいえる存在だ。もはやレース選択はボーダーレス。今後もJRA未出走の年度代表馬は続出するとみている。【中央競馬担当=太田尚樹】