
- 6回裏巨人1死一塁、大城の適時二塁打の打球を追い、フェンスに突っ込む青木(撮影・狩俣裕三)
ヤクルトが巨人投手陣を粉砕した。4番ウラディミール・バレンティン外野手(34)が7回の3号逆転3ランを含む2発4打点の大活躍でチームを勝利に導いた。前後を打つ3番山田哲、5番雄平にも1発が飛び出し、計4発を含む15安打11得点で圧倒。1日で首位を奪い返した。日刊スポーツ評論家の和田一浩氏(46)が好調の両軍を評論。ヤクルトの守備、巨人の中継ぎ陣をウイークポイントに挙げた。
◇ ◇ ◇
まだ4月とはいえ、今巨人-ヤクルト戦は首位攻防戦になった。開幕から好調なチーム同士の対戦だが、記録に表れないミスを指摘すれば、突っ込みどころが満載。今後、両チームが優勝争いをしていく上でも、改善していかなければならない課題点が山積されていた。
打線が爆発して大勝したヤクルトの一番の改善点は、守備力だろう。特にバレンティンの守備力低下は著しい。4回2死一、二塁から、炭谷の左中間二塁打で一塁走者までが楽々ホームイン。セオリー的には一塁走者をかえさない守備隊形が基本の場面で、足の遅いゲレーロを楽々と生還させるようでは厳しい。
同点で迎えた6回1死一塁からも、代打大城の中越え二塁打で一塁走者の炭谷が一時は勝ち越しとなるホームイン。中堅はベテランの青木だが、フェンス直撃の打球に対し、フェンスにぶつかるまで深追いしていた。クッションの処理に切り替えていれば、失点は阻止できた。
バレンティンも青木も、守備力を期待されている選手ではない。しかし「あとちょっと一生懸命走れば…」とか「あとちょっと判断が早ければ…」というプレーは出てくるし、そういう記録に残らないミスを減らし、どれだけ負け数を減らしていけるかが優勝へのカギになる。
3回無死、投手前の打球処理を石川が一塁へ悪送球。一塁手の村上は、送球が走者側にそれた瞬間に、ぶつからないように逃げていた。タイミング的には絶対に捕れないし、走者を避けるのは仕方がない。しかし、打てないにもかかわらず、我慢して起用し続けている首脳陣の思いを考えてほしい。一瞬でも捕りにいこうとするそぶりが見られなかったのは残念だった。
巨人にしても、中継ぎ陣は相変わらず課題は満載。吉川光は内角を厳しく攻められないし、坂本工もクイックで球が浮いていた。捕手の炭谷がかわいそうに思えた。
勝敗は時の運もある。ただ、試合に出た課題をどう修正していくかで、夏場以降のチーム力は違ってくる。ハイレベルで激しいペナント争いを期待したい。(日刊スポーツ評論家)

- 7回表ヤクルト2死一、二塁、巨人4番手で登板した吉川光(右)はバレンティンに中越えの逆転3点本塁打を許す(撮影・小沢裕)




