力投する先発の岩貞(撮影・清水貴仁)
力投する先発の岩貞(撮影・清水貴仁)

先発ローテーション入りする投手陣で、岩貞の働きはキーを握っている。5回6安打2失点。1回に2点を失ったが、2回以降は持ち前のチェンジアップ、スライダーが低めのゾーンに決まっていた。

岩貞はもともと立ち上がりが苦手なタイプだ。ただ1回に失った2点はレフトに入ったサンズの緩慢な外野守備が絡んだもので、投球内容は十分に及第点を与えることができた。

チームは6月19日から開幕カードの巨人3連戦を終えると、その後は6連戦続きの日程が控えている。先発を6枚そろえるにあたって、左ピッチャーは最低2人はほしい。

本来は若手の高橋に大きな期待を寄せたが、コンディション不良での離脱は大きな誤算だった。たちまち計算のできる「左の先発」の必要性にかられ、先発する岩貞が機能するか否かはポイントになってくる。

7日の先発予定は左腕ガルシアだが、春先に左肩に違和感を覚えて出遅れていたことを考えれば、開幕からのフル回転は容易ではないだろう。余計に岩貞への比重は大きくなってくる。

また、先発ガンケル、リリーフのエドワーズ、スアレスらを含めた外国人枠の問題も絡んでくる。ただ岩貞には16年に10勝(9敗)を挙げた実績もある。意地をみたいものだ。(日刊スポーツ評論家)

5回の守備を終えベンチに戻る岩貞祐太(左)、右は梅野隆太郎(撮影・清水貴仁)
5回の守備を終えベンチに戻る岩貞祐太(左)、右は梅野隆太郎(撮影・清水貴仁)