日刊スポーツ評論家の鳥谷敬氏(41)が、阪神守備陣に「数字に表れないミス」の減少を求めた。

この日は失策こそ記録されなかったものの、連係や送球にほころびが出たのも事実。2月の沖縄キャンプで臨時コーチも務めた虎OBは、事前の声かけの重要性も力説した。【聞き手=佐井陽介】

阪神は守備陣の「数字に表れないミス」が気になりました。5回、先頭の8番源田選手に内野安打を許した場面です。当たり損ねのゴロが三遊間に転がり、三塁佐藤輝選手と遊撃木浪選手が交錯。もちろんどちらかが素早く処理できていても内野安打になっていたかもしれませんが、一塁送球までをきっちり完結させることはできたはずです。

打者は大谷選手ではありません。源田選手の場合、ああいう打球もあることは予測できました。三遊間で事前に「前の打球は自分が行くから」とか「おまえに任せるから」とか声をかけられていたら、少なくとも交錯することはなかったのではないでしょうか。

もし同じ内野安打だとしても、プレーを完結できたか否かで、投手が受けるダメージは違うものです。「もしかしたらアウトにできたかも」と感じるか、それとも「いっぱいいっぱいのプレーだったから仕方がない」と感じられるか。その後、ルーキーの富田投手は大谷選手に3ランを浴びましたが、因果関係は決してゼロではない気がします。

5回には二塁手の渡辺諒選手が村上選手のゴロを、これも内野安打になりましたがジャッグルしています。6回にはこちらも失策にはなっていませんが、二塁熊谷選手の送球ミスで6→4→3の併殺打のはずが、打者走者を一塁に残してしまいました。ああいうミスが重なると、投手のダメージは大きくなりますし、強打者に打席が回る回数も増えてしまいます。

もうシーズンインまで1カ月を切っている時期。数字に表れないミスも1つ1つ減らしていくことを、あらためて心掛けてほしいと思います。(日刊スポーツ評論家)