タイガースはここまで14勝8敗。2勝1敗ペースで立派な数字ですが、もっと上をいって、独走していると予想していました。野手陣はリーグ最多の100得点が示す通り、4番佐藤らの中軸を中心にいい感じです。思ったより良くないのは、リーグ5位の3・40の防御率が示す投手陣で、特にリリーフ部門でしょう。

セットアッパーの石井が故障離脱して及川も2軍調整中と、その苦しさが出ています。でもその分、若い投手は大いにチャンスです。しかも力のある選手がいっぱいいます。ただ、本来の力は出せていないと感じます。勝負がかかる夏場以降、若手の成長は何としても必要です。すべては経験豊富な坂本、伏見、梅野のリードにかかっています。

たとえば22日のDeNA戦。2番手石黒が同点の6回1死一、三塁で代打宮崎に一時勝ち越しの右犠飛許した場面です。2ナッシングと追い込んでいたのに3球目の真っすぐが甘く入り、簡単に運ばれました。坂本は内角のボール球を要求していましたが、構え方が甘く中途半端。絶対にボール球、間違っても甘く入るな、という意図が伝わっていない投球になりました。

その意図は本来、石黒が理解していないといけませんが、経験の少ない若い投手は投げることに必死です。捕手はもっと厳しいコースに構えたり、この場面はワンバウンドでいいと大きなジェスチャーで示したり、はっきり意図を伝えることが大切です。昨年は岩崎をはじめ、石井や及川が中心だったので、その部分はほぼ不要でした。でも若い投手には必要です。経験を積みながら状況に応じた投球を覚えていくので、捕手の役割は非常に重要です。

あらためて言いますが、力のある若い投手はいっぱいいます。今年の7回、8回の男をどうつくっていくのか。坂本、伏見、梅野には、大仕事が待っています。(日刊スポーツ評論家)