プロ野球番記者コラム

阪神に漂う“チーム一体感”厳しさのなかに笑いあり

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>

10月31日から高知・安芸で行われている阪神の秋季キャンプ。今年は元中日の山本昌臨時コーチ(54)が指導に訪れ、ブルペンには山本昌氏の明るくて大きな声が響いている。1球1球に力を込めて、一心に投げ込む投手たち。そんなぴりっとした時間の中でも、時折笑いが生まれる瞬間を目にした。

ブルペンで笑顔を見せる矢野燿大監督(2019年11月6日撮影)
ブルペンで笑顔を見せる矢野燿大監督(2019年11月6日撮影)

11月3日のブルペンでは岩貞祐太投手(28)が、それまでの投手陣で最多の126球を投球。「めちゃめちゃ、ええやん!」。ブルペン捕手の言葉に、岩貞投手は左手を耳に当て、笑顔で褒め言葉を“おかわり”。もう1度響いた「めちゃめちゃ、ええやん!」に、「ほんまか~?」と矢野燿大監督(50)が近づき、笑みがこぼれた。

ある時は、浜地真澄投手(21)の引っかけた球が地面でバウンドし、ブルペンの柱を直撃。「ぼおおお~ん」と野球場に場違いな、低い音が響いた。「これは鐘やったんやな~!」と、またも矢野監督が柱を触りながら、すぐさまつっこみ。ブルペンが温かい空気に包まれた。

こんな日もあった。山本昌氏が自身の宝刀チェンジアップ(スクリュー)の握りを、ブルペンでさまざまな投手に伝授。それを見ていた福原忍投手コーチ(42)は、選手たちが投球を終えると、おもむろにボールを握り投げ始めた。1球、2球…じょじょにボールが変化し始めた。「分かった!」とコツをつかんだ福原コーチに「お前が投げられるようになっても、しゃあないねん!」「あと5年、10年遅いよね」と矢野監督、山本昌氏が総ツッコミした。

ブルペンを見ていただけでも、ふと笑いがこぼれる瞬間がたくさんあった。来季へ向けて厳しい練習を重ねる中にも、いい雰囲気が流れている証しだと勝手に思っている。【阪神担当=磯綾乃】

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