プロ野球番記者コラム

頼れる選手会長 ソフトバンクに中村晃が帰ってきた

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム:CATCH!!>

<ソフトバンク8-4楽天>◇11日◇ペイペイドーム

8回裏ソフトバンク2死満塁、中村晃は2点適時打を放ち、ベンチに向かって万歳する(撮影・今浪浩三)
8回裏ソフトバンク2死満塁、中村晃は2点適時打を放ち、ベンチに向かって万歳する(撮影・今浪浩三)

打席に向かう背番号「7」の背中をファンの拍手が後押しする。ソフトバンク中村晃にとって「開幕」となったこの日、選手の誰よりも大きな拍手を浴びた。「5番左翼」で先発出場。いぶし銀の打撃を披露したのは終盤8回。2死満塁の場面だった。酒居の146キロの直球をしぶとく右前に運んだ。今季初ヒットはダメ押しの2点タイムリーとなった。一塁ベース上で珍しく両手を突き上げた。普段は無表情な男も戦列復帰の喜びとチーム貢献の一打に喜びは隠せなかった。

「今年初めての試合だったし、今年1本目のヒットだったので素直にうれしいです」。7回、明石の適時二塁打で勝ち越した。前の打席だった中村晃は一、二塁間へのゴロ。懸命に一塁ベースを駆け抜けた。塁審の判定はセーフだったが、リプレー検証でアウトに覆った。柳田が勝ち越しのホームを踏んだとき、ベンチ前に飛び出し両手を突き上げていた。

順調に春を過ごしてきたが、自主練習中の5月に倦怠(けんたい)感に加え、両膝の痛みにも悩まされた。「このままだと野球ができないかもしれない」。自粛期間中にはそう漏らしたこともあった。「6・19開幕」はファームで迎えた。2軍戦12試合に出場。打率4割7厘の数字をはじき出し、好調バットとともに戻ってきた。自身の数字もさることながら、選手会長としての自覚も強い。「これからは自分のために、というより人のために、と思っていますから」。そう言ったのは苦しんでいた5月のことだった。何とも頼もしい男が帰ってきた。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

1軍に合流した中村晃(左)と話をする工藤監督(撮影・今浪浩三)
1軍に合流した中村晃(左)と話をする工藤監督(撮影・今浪浩三)

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