プロ野球では19日から入場者数の上限規制が緩和された。甲子園ではこれまでの上限5000人から1万人規模に引き上げられた。緩和後初の試合となった21日DeNA戦は1万1384人が駆けつけた。

応援方法は5000人時と同じで録音された応援歌にリズムを合わせるものだが、その迫力は倍以上に感じるものがあった。もちろん、禁止されている大声での応援や球場に響き渡るようなヤジも見受けられたが、それもまた満員に近づいている証しなのかもしれない。つい熱くなるのは分かるが大声で叫べる日がくるまで、今はルールを守った観戦を心がけてほしい。

選手もまた、増員されたファンの後押しを実感している。規制緩和後、今まで無人だったアルプス席にファンが入るようになった。22日DeNA戦でお立ち台に上がった糸井は「アルプススタンドに今までお客さんがおられなかったので。やっぱりあそこが埋まることで、みんな盛り上がります」と笑顔を見せた。新型コロナウイルス感染者が相次ぐチームは、グラウンド内外の問題で苦しい戦いが続く。ただ、グラウンドに立っている選手は目の前の勝利に向かって懸命のプレーを続けている。今こそ、12球団イチ熱狂的と言われる虎党の力で選手たちにパワーを届けてほしい。【阪神担当 奥田隼人】