プロ野球番記者コラム

誰にも気付かれなかった巨人太田が感じたプロの使命

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都市対抗野球が3日に閉幕した。JR東日本時代の18年に同大会で若獅子賞に輝いた巨人太田龍投手(22)は、昨年の同大会でも2試合に先発。スカウト陣にアピールし19年ドラフト2位でプロの門をたたいた。

巨人太田龍(2020年6月24日撮影)
巨人太田龍(2020年6月24日撮影)

入寮を目前に控えた1月。帰省を終え、鹿児島空港にいた。ベンチに座り搭乗時刻を待っていると、隣に座っていた人たちの話が聞こえてきた。「山本由伸いるらしいよ」。自身の存在には気づかれず、高校時代、自身とヤクルト梅野、阪神浜地とともに「九州四天王」と呼ばれたオリックスのエースには色めき立つ現実。山本を見つけ会話を交わし、刺激を受けて飛行機に乗り込んだ。

その日から5カ月ほどたったある日。誰にも気づかれなかった太田に、1通の手紙が届いた。「おとうさんにキャンプにつれていってもらいました。そのときコロナウイルスのせいでサインがもらえませんでした。カードをおこづかいでかったのでサインをください」。自身も子どもの頃はダルビッシュ(カブス)に憧れた。「僕に対してこう思ってくれるのが素直にうれしかった」。プロ野球選手としての使命を感じ、サインを書き送り返した。

今季は1軍登録はされたが、登板機会なしに終わった。来季はドラフト1位の亜大・平内龍太投手(22)ら同世代の選手も入団してくる。飛躍の2年目に向け、オフはジャイアンツ球場で腕を磨く。【久永壮真】

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