プロ11年目の中日三ツ俣大樹内野手(28)が、存在感を発揮している。今季はキャンプ1軍メンバーに抜てきされ、そのままキャンプを駆け抜け、開幕を1軍で迎えた。4月11日ヤクルト戦(バンテリンドーム)で、「2番・遊撃」で19年7月23日広島戦以来のスタメン出場。17日広島戦では、8回2死二塁で高橋周の敬遠を受けて4打席目に立ち、右翼フェンス直撃の2点二塁打で勝利に貢献した。三ツ俣にとって、14年9月27日広島戦以来の適時打だった。翌18日の広島戦でもスクイズを決めた。

「いただいたチャンスに応えることができるように、毎日必死に頑張ります。しっかり準備して球場に向かいたい」

18年は1軍出場なし。過去10年間、オリックス時代も含めスタメン出場は24試合だけだった。つかんだチャンスにしがみつく。球団関係者は、三ツ俣の気迫に目を細める。「一昨年からセンターから右へ打つことを意識して練習してきた。さらに選球眼も磨こうとしてきた。二塁だけじゃなく、三塁もショートもできる。チームにとっては大事な存在でもある」と評価する。

20日時点で開幕から21試合を消化し、5位に低迷する中日。根尾や滝野ら若手とともに汗を流す三ツ俣が見せる、渋い活躍に期待したい。【中日担当・伊東大介】