中南米からプレミア12に出場する6チームのほとんどは、メジャー経験者とマイナー経験者、メジャーに近い若手有望株らの混成で、充実した戦力を誇る。侍ジャパンと同じグループBのドミニカ共和国やキューバには元大物メジャーリーガーや現役メジャーが名を連ね、グループAのメキシコやベネズエラなどにもメジャー経験者が何人も参戦している。

    ◇    ◇    ◇

中南米の参加チームからは、大物の元メジャーリーガーも参戦する見通しだ。侍ジャパンと同じグループBのドミニカ共和国でメンバー入りが見込まれているロビンソン・カノ内野手(42)がその1人。代表メンバーはまだ正式発表されていないが、今年7月にはもう現地メディアの間で出場の可能性が伝えられるなど期待されている。

18年3月、インディアンスとの開幕戦に勝利しイチロー(右)とタッチをかわすマリナーズのカノ
18年3月、インディアンスとの開幕戦に勝利しイチロー(右)とタッチをかわすマリナーズのカノ

ヤンキースやマリナーズなどメジャー17年で通算335本塁打を放ち球宴に8度選出。イチロー氏(51)や松井秀喜氏(50)とも同僚として長く一緒に戦った時期があり、日本のメジャーファンにはおなじみの存在だ。ブレーブスに所属した22年を最後にメジャーから離れているが、今も現役にこだわりプレーを続行。今季はメキシカンリーグで、DeNAでプレーしたあのトレバー・バウアー投手と同じメキシコシティーに所属し、78試合で打率4割3分1厘の高打率を残しリーグMVPに選出されたほどの活躍で、打撃力はまだ衰えていない。10月下旬の現地メディアのインタビューでは「引退の年齢と言われるが、気持ちが続く限りプレーする。野球が大好きだから」と意欲十分。国際大会ではWBCの09年第2回大会以降4大会すべてに出場し、優勝を果たした13年大会でMVPに輝くなど活躍している。

同じくグループBで戦うキューバでは、現役メジャーリーガーがメンバー入りしている。ホワイトソックスのヨアン・モンカダ内野手(29)で、昨年のWBCにメジャーリーガーとして初めてキューバ代表で出場しており、2年連続の代表入り。19年には自己最多の25本塁打を記録し、メジャー9年間で2ケタ本塁打を5度マークしている強打者で、WBCでは打率4割3分5厘と活躍。今季は序盤で股関節を痛めて約5カ月離脱し、今オフはFAとなる予定で、プレミア12ではメジャー球団にアピールするべく全力で臨む。

21年9月、エンゼルス戦で打席に立つホワイトソックス・ヨアン・モンカダ
21年9月、エンゼルス戦で打席に立つホワイトソックス・ヨアン・モンカダ

キューバにはこの他、日本になじみ深い選手が多く名を連ねている。ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(28)、中日のライデル・マルティネス投手(28)とクリスチャン・ロドリゲス内野手(22)、日本ハムのアリエル・マルティネス捕手(28)ら日本でプレーしている選手だ。またロッテとソフトバンクで10年間プレーしたアルフレド・デスパイネ外野手(38)もメンバー入りしている。

もう1つのグループAに入っているベネズエラ、プエルトリコ、メキシコ、パナマの中にも元メジャーのベテラン選手がいる。メキシコ代表入りしたクリス・カーター内野手(37)もその1人で、メジャーで8年プレーしブルワーズにいた16年に41本塁打でナ・リーグ本塁打王のタイトルを獲得した大物だ。ただし通算158本塁打、400打点を記録する一方で三振が多く打撃に安定感がないことから、本塁打王の2年後にはメジャーを去り、一時は日本への移籍のうわさが浮上したこともある。19年からメキシコで現役を続け、昨季は打率2割8分、22本塁打、64打点でカムバック賞を受賞し、今季も17本塁打、55打点と活躍した。

中南米チームから出場が見込まれる選手
中南米チームから出場が見込まれる選手

ベネズエラもメジャー経験者が多数名を連ねており今季ツインズでプレーしたディエゴ・カスティーヨ内野手(27)はまだ現役。7月に40人枠を外れた後にFAとなり代表入りを決めている。またベネズエラにはメジャー経験のある強力な投手陣もそろい、巨人の左腕ヨアンデル・メンデス(29)もメンバーに名を連ねている。プエルトリコにもブルワーズなどで6年プレーしたヤディエル・リベラ内野手(32)ら元メジャーリーガーが加わっている。【水次祥子】

(この項おわり)