日刊スポーツのサイトで高原寿夫編集委員が独断と偏見? で随時、展開しているコラム「高原のねごと」をお届けします。

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来季、リーグ3連覇を狙う阪神の開幕戦は広島カープを京セラドーム大阪に迎えることが決まりました。阪神だけではなく、いろいろ困難な状況が続くとはいえ、心機一転、スタートを切るカープにも注目が集まるはずです。

そのカープ、3連覇時代の遊撃手である田中広輔氏が2軍の内野守備走塁コーチとして入閣することが先頃、発表されました。16年からの3年間はフル出場を続け「タナキクマル」の一員として活躍したのは野球ファンには説明するまでもないこと。新たな二遊間を任せられる選手の育成に手腕が期待されます。

そんな田中氏に驚かされたというか気付かされたことがあります。プロ野球を取材していて感心することや驚くことは少なくないのですがそれは初めてでした。田中氏がカープに入団してきた14年、大野寮に入ってくる際に話を聞いていたときのことです。

関東の人らしく歯切れよく記者たちの質問に答えていた田中氏。取材時間も終わりになりそうな頃、こんなことを言ったのです。

「虫歯っていうか、ちゃんと歯科でケアもしてきましたからね」-。

一瞬、何のことを言っているか分からなかった。少し考えてコンディションを整えてくる中で歯の治療も終えてきた…ということだったのです。

「芸能人は歯が命」などというCMがかつてありましたがアスリートも同じでしょう。プロ野球選手で「歯が痛くて…」などという話はあまり聞いたことがありません。考えてみれば普段からそこもケアしておくのは常識なのでしょう。

ある球団のトレーナーに「入団前に『歯医者へいっておけ』なんて言うもの?」と聞いてみたところ、こういう答えでした。

「新人は入団前に整形外科を中心に確認を取ります。その際に歯科や耳鼻科など気になっていれば必ず受診しておくように伝えています。入寮後、キャンプまでの合同自主トレ期間にこちらから行かせるケースもありますね」

なるほど。きっちり実行したからこそ、田中氏の現役時代があったのか、などと今になって納得しています。オフの準備もいろいろだと実感する話かもしれません。今月8日は「いい歯の日」だそう。来春、新たなスタートを切る人々はもちろん、そうでなくても年末年始に向けて歯の状態を確認する時期だったりして…などと思ったりもしています。【編集委員・高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「高原のねごと」)