兄の勝利を励みに勝つ。春季高校野球東北大会が今日8日、石巻市民球場ほかで開幕。盛岡大付(岩手1位)の左腕松本跳馬(しゅうま、2年)が出番を待つ。兄のソフトバンク右腕松本裕樹(21)は、3日のDeNA戦でプロ初勝利。「刺激になっています」と弟には燃える材料が増えた。

 昨秋よりスライダーやチェンジアップの変化球の切れが増し、盛岡地区予選が18、県大会は17だった背番号は今大会から11に“出世”した。競争の激しい控え左腕の中で、関口清治監督(40)は「松本だけが安定している」と評価。明日9日、弘前学院聖愛(青森2位)との初戦(2回戦)は、登板がありえる状況だ。

 センバツは他の左腕の好調もあって、ベンチメンバーから外れた。それでも強豪ばかりがそろう東北大会は「自分のためになる。そこでレベルが上がれば」と言い、目標の夏へとつなげる。