長岡大手は14本の長短打で分水に10-0の5回コールド勝ちした。石黒壮真一塁手(3年)が2本の三塁打を放って、4打点の大暴れ。菊地剛琉(たける)三塁手(3年)はサイクル安打王手の活躍だった。大量リードに、参考ながら2投手の継投で準完全試合も達成した。8強を懸けた4回戦は18日に行われる。
闘志を奮い立たせるのに十分な鈴木春樹監督(47)の声を、石黒はベンチで聞いた。1回裏、1点を先制した後だった。「石黒までつなげ」。指揮官の指示通り。絶好の場面が訪れる。2死満塁で打順が巡ってきた。2ストライクと追い込まれてからの3球目のカーブ。強振したバットにはじかれたボールは、快音を残して左中間に飛んだ。走者一掃の三塁打。味方ベンチに向かって三塁上で、右握り拳を突き立てた。
「鈴木監督の言葉で気力が充実した。自信を持って打席に立てた」。指揮官の期待にバットで応えた石黒は、3回1死一塁でも快打を放った。今度はバットを素直に振り抜き、右中間への適時三塁打だ。チームに勢いをつける4打点を量産。「練習の成果。ライナーの打球を打てた」と振り返った。
フリー打撃では打撃投手を保護するため、高さ約2メートルの防御ネットを打席から18・44メートル離れた地点に張る。打者はそのネット目がけて打つことを鈴木監督から厳命されてきた。そんな練習が奏功し、石黒は低く速い打球での長打を連発した。冬のウエートトレーニングで体重は昨秋より10キロ増えた82キロ。185センチの全身はパワーアップした。8強に入った今春は3本塁打を放っている。「本塁打は狙っていない。走者がいる場面で打っていきたい」。石黒は勝利につながる打撃を徹底するつもりだった。【涌井幹雄】

