脱強打の帝京、前田監督のマネジメント術/東東京

<潜入>

<高校野球東東京大会:帝京2-0江戸川>◇19日◇4回戦◇神宮球場

第101回全国高校野球東東京大会4回戦で、伝統校の帝京と修徳が底力を発揮して勝ち上がった。帝京の前田三夫監督は70歳、修徳の荒井高志監督は34歳。時代をまたいで老舗の看板を守り、磨き上げるマネジメント術に潜入する。

   ◇   ◇   ◇

大会直前の7月上旬、練習試合に惜敗した帝京・前田監督は「今の選手は全体的に優しくて、すぐ許してしまう子が多い。もっと厳しく立ち向かって欲しい」とつぶやいた。

11年を最後に夏の甲子園に届いていない。選手の気質も変わった。「経験が少ないからこそ、大会を通じて成長して大舞台にみんなで行きたいんだ」。チームを導くアプローチを考えた。「長打が出ないなら、守備に力を入れて守り勝つ」。強打の看板を傍らに置いて、守備練習の時間を例年より1時間半も増やした。

連係プレー、ノックなど、全員で共通認識を持つ感覚を徹底的に養った。守備力と組織力を磨くと、気の優しい選手たちに一体感が生まれてきた。「今までみたいに、すごい子はいない。それなら全員で勝っていくしかないからね」と穏やかに言った。

3回戦に引き続き、田代涼太投手(2年)の好投に助けられた16強だ。7回無死一塁で決勝2ランの加田拓哉外野手(2年)は、バントを2回失敗してから公式戦1号を放った。「打撃がいまひとつ。全然、打てなかった。明日、変えていきます」と前田監督。本来の攻め気をチラリとのぞかせ、試合後すぐ練習へ向かった。

その他の写真

  • 江戸川対帝京 厳しい表情でナインに指示を出す帝京・前田監督(撮影・伊作将希)