岩手では水沢商、一関修紅、福岡工が24日、水沢商グラウンドで夏の甲子園中止発表後初の練習試合を行った。

リーグ戦方式の第1戦は、昨夏のレギュラー全員が残る水沢商が13-1で一関修紅に快勝。エース右腕・千田大輔(3年)が8安打1失点完投、4番でも初回先制打を含む3安打3打点。投打の活躍で「最後の夏」に懸ける意気込みを示した。

甲子園出場の夢が絶たれても、やるべきことは変わらない。内野手兼任の「二刀流」でただ1人、1年時からレギュラーの千田大がチームリーダーの役割を果たした。4回表、連打から内野ゴロの間に1失点したが、大量リードの最終回は3者連続で空振り三振に封じた。新たにカットボールやチェンジアップなどを持ち球に加えて、「最少失点に抑えられた。点差があったので打たせて取ることを意識しました」と投球の幅を広げた。

得意の打撃もパワーアップ。1回2死二塁、左打席で1ストライクからの2球目を豪快に振り抜き、難なく先制打にした。9回2死三塁の最終打席は右越えのダメ押し適時二塁打。進学志望で「大学では打者で勝負したい。常にフルスイングで強く速い打球を打てるようにレベルアップしたい」と最後の夏に全力を尽くす。【佐々木雄高】