ノースアジア大明桜は7回コールドで全国一番乗りで8強を決めた。2番手で登板した2年生剛腕・風間球打が、自己最速を2キロ更新する149キロをマーク。5者連続三振の圧巻の投球を披露した。プロ志望の最速145キロ右腕・長尾光(3年)も先発し、毎回の奪三振で5回1失点と好投。13日に昨夏王者・秋田中央を撃破し勢いに乗る秋田西を寄せ付けなかった。

背番号9をまとった風間は6回からマウンドに立った。先頭には5月の紅白戦で計測した147キロを1キロ更新する148キロで三振を奪い、2人目は縦に落ちるスライダーで抑えた。さらに3人目の2球目には149キロをマーク。この試合で2度も自己記録を塗り替え、会場で見守った保護者らをざわつかせた。7回は球速を抑えながらも2者連続三振、右飛で試合を締めた。

風間は「自己最速が出て良かった。早く投げたい気持ちだった。思いっきり投げることを意識した」と25球を振り返った。ブルペンでは気持ちが高まり、輿石重弘監督(57)が「抑えさせました」と言うほどハイペースで肩を作り、今か今かと準備していた。同監督は「(風間は)テンポよく投げるタイプ。ストレートが良かったので、押せると思っていた」と語った。

明桜は風間、長尾だけでなく、この日登板のなかった佐々木湧生、橘高康太(ともに3年)の2投手も140キロ超えの直球を武器にする。3年ぶりの夏の県王者へ「140キロ超えカルテット」がけん引する。