弘前学院聖愛・鎌田、7回参考も完全試合達成/青森

  • 八戸対弘前学院聖愛 三邪飛落球直後の三飛をキャッチした仲間に笑顔で駆け寄る弘前学院聖愛・鎌田(右)(撮影・鎌田直秀)
  • 八戸対弘前学院聖愛 報道陣に囲まれる弘前学院聖愛・鎌田(撮影・鎌田直秀)
  • 八戸対弘前学院聖愛 勝利後にスタンドの保護者らにあいさつする弘前学院聖愛・鎌田(右から6人目)ら選手たち(撮影・鎌田直秀)

<高校野球青森大会:弘前学院聖愛7-0八戸>◇15日◇1回戦◇青森県営球場

弘前学院聖愛(青森)の右横手エース鎌田温音(はると)投手(3年)が15日、7回参考ながら完全試合を達成した。青森県独自大会1回戦で、八戸に7-0のコールド勝ち。同県は9回の完全試合達成者はなく、参考記録としても1983年(昭58)に青森北の越田仁孝投手が準々決勝の浪岡戦で達成して以来、37年ぶり2人目。64球で奪三振は7。夏は昨年まで2年連続準優勝中の強豪が、大記録で勢い良く発進した。

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最後はマウンドでなく、ベンチで小さく右拳を握った。鎌田はコールドを決めた仲間の右犠飛を見届けると、派手な歓喜はなし。この夏最初の校歌を小さく歌った。「野球をすることが当たり前ではないと気づけて、相手や審判さんやグラウンドにも感謝。1球1球大事に投げた。(完全試合は)単純にうれしい気持ちです」。得意のシュートは「相手打者に有効ではないと思った」と封印し、直球とスライダーの2種類のみで偉業を達成した。

昨夏の決勝敗退を糧にした。1回途中から登板。6回1/35失点と八戸学院光星打線の勢いを止めることができなかった。体重を10キロ以上増やし、体幹トレーニングで筋力強化した上で、最も重視したことが「テンポを速くという意識」。捕手から返球を受けると数秒で次の投球へ。「打者に考える間を与えないことで打ちにくさが生まれると思った」。リズムの良さは野手の軽快な動きにもつながった。自身も投直やゴロに鋭く反応。相手のバント攻撃にも動じず、外野飛球は3度だけだった。

参考記録とはいえ、完全試合は83年センバツ出場後の夏に達成した青森北の越田以来37年ぶり。越田は次の試合で八戸に0-1と敗れており、先人の無念も背中を押したかもしれない。1950年(昭25)に青森市で巨人藤本英雄が西日本戦で日本プロ野球史上初の完全試合を達成してから、ちょうど70年の節目でもある。鎌田は「次も達成…は無理なので、目の前のことに集中。目標は勝つこと」。次は独自大会優勝の歴史も刻む。【鎌田直秀】

◆鎌田温音(かまた・はると)2002年(平14)11月29日生まれ。青森・弘前市出身。福村小3年に福村ガッツで野球を始め、弘前東中では軟式野球部。球種は最速138キロの直球、スライダー、シュート、シンカー。179センチ、76キロ。右投げ左打ち。家族は父と兄、祖父母。血液型A。