古豪・法政二が88年夏以来の甲子園へ向け、好スタートを切った。

投打に圧倒し、5回コールド勝ちした。毎回安打毎回得点の14安打14得点。投げては、背番号20の2年生右腕・内田が5回参考ながら完全試合を果たした。

主将の三木翔大郎捕手(3年)は「初戦は難しい。まずは1点を取って、エラーをせずにやっていけば、得点につながる。そのとおりにできました」と胸を張った。初回、先頭石原が初球を右前打。送って1死二塁。わずか2球で先制チャンスをつくったが、3番桜井が遊ゴロ。嫌な空気になりかけた。そこで、4番三木が初球スライダーを左前に運ぶ先制打。1年生の時からベンチ入りしている。初戦の難しさを知るからこそ、最初の好機をものにする意味を分かっていた。

父は楽天三木肇2軍監督(46)。父から野球を教えてもらったことは「あまりありません」。それよりも、口を酸っぱく言われたのは「靴をそろえなさい。米は残すな。食べ終わったら皿を運びなさい」といった日常生活のこと。子どもの頃、連絡を怠ったら怒られた。「それじゃ、社会では通用しないぞ」と言われたのを覚えている。

教えは、野球にも生きている。「例えばですが、相手ランナーがどこにいるとか、気付けるようになりました。つながっていると思います」。最後の夏を前に、父からは「どんなすごい選手でも高校野球は人生で1度きり。しっかり楽しんで」とエールを送られた。5回には、高校通算7本目となるダメ押しの2ランも放った。勝利の喜びを、もっともっと重ねて、最高の報告をする。【古川真弥】

▼法政二・絹田史郎監督 立ち上がり、ちょっと硬かったですね。初回(好機がしぼみかけた後)、三木がよく打ってくれました。彼が良ければ、チームはどんどん勢いがつく。いろいろ発信して試合をつくってくれる。信頼しています。守りは基本、三木の発想でやっています。