<全国高校野球選手権:智弁学園2-1健大高崎>◇14日◇2回戦

箱山は春夏連覇が消え「もう、2度と高校野球ができない…。すごい、悲しいです…」と思いを吐露した。世代屈指の捕手はセンバツVで男を上げた。ただ優勝投手、佐藤龍月(2年)と甲子園へ戻ることはかなわなかった。

厳しいけれど優しい箱山は「もし自分の立場だったら」と、左肘痛で群馬大会後に戦線離脱した佐藤の胸の内を想像した。「8カ月以上投げられないってなった時、どんな心境になるんだろう。自分もあいつもプロ目指してるので。それが重さ次第では夢や目標をあきらめなきゃいけないかもしれない。長い間、第一線で頑張ってきたのに」。

指導陣からエースの決断を聞かされ、LINE送信に時間がかかった。どう書けばいいんだろう。「ゆっくり治して」は違うと思った。後輩を思って、足した。「ゆっくり治して、って言われても切り替えられないよな」。心の奥底で共鳴し合う。佐藤とも他の仲間とも、人間対人間でチームを作った。だから「日本一にはなれなかったけど、日本で一番仲間に恵まれて最高なキャプテン生活」と2年半に誇りを持てる。

智弁学園戦に勝てば、佐藤は甲子園のアルプスを訪れるつもりでいたという。それも夢と消えた。「自分たちを甲子園に導いてくれた」と感謝する後輩と、次はプロで18・44メートルを。対決よりも仲間がいい。「長所も崩れる傾向も知ってるつもりなので。捕手として龍月をまた導いてあげたいです」。道はいつかまた交わる。【金子真仁】

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