日本学生野球協会は7日、都内で審査室会議を開き、大学1件、高校13件の処分を決めた。児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造や提供)容疑で硬式野球部の男子部員2人が書類送検された日大三(東京)は、部員のSNS不適切利用で25年11月3日から3カ月の対外試合禁止の処分を受けた。加害人数は10人以上で、アウトオブシーズンを除くため26年5月9日までとなる。

   ◇   ◇   ◇    

昨夏甲子園準優勝の日大三の複数の部員によるSNS不適切利用は、見過ごすことができない問題をはらんでいる。野球界にとどまらず、子どもを取り巻く社会環境は大きく変わっている。SNSを巡るトラブルを学校単位で防ぐこと自体が、もはや限界に来ているのかもしれない。現場の指導者たちは、他山の石とするべく警戒を強めている。

今センバツに出場した学校の複数の監督から、日大三問題発覚直後に部員たちへ“特別指導”をしたという声が寄せられた。ある監督は「日大三の件が出た時にすぐに部員たちを集めて、うちのチームで同じことが起きたらどういう対応をするのかを伝えました」と危機意識を共有した。ただ、はたしてどこまで効果があるのか分からない。「携帯電話は生活に不可欠。問題を起こさせないために使わせないことが一番いいのですが、それをやることがはたして教育としていいのか」と、納得のいく答えは今も見つからない。

文部科学省が昨年10月に公表した「令和6年度の問題行動・不登校調査結果」では小中高及び特別支援学校でのいじめの認知件数は計76万9022件に達し、このうちスマートフォンやパソコンを使ったSNSトラブルなどのネットいじめは計2万7365件に上った。ともに過去最多で、「SNSなどネットいじめの積極的な認知が進んだ」ことが増加の背景に当たるとみられている。日大三の一件も例外ではない。

オーストラリアでは昨年12月、国家レベルでは世界で初めて16歳未満のSNS利用を禁止した。スペインやフランスなど欧州各国も同調し、次々と年齢制限に踏み出す動きが出ている。アジア初の未成年のSNS規制に踏み切ったインドネシアでは、政府が16歳未満のSNSのアカウント保有を禁止した。未成年を守るために実効性のある対策が世界各国で広がる中で、日本では今後どういったルール作りが必要なのか。本格的に議論する時期にきている。【平山連】