日本ハム渡辺諒内野手(19)が、今キャンプ初安打を初アーチで飾った。紅白戦で1回の第1打席。「とにかく直球がきたら、いこうと思っていた」。狙い通りの初球ストレートを、迷わず振り抜いた。割れるような衝撃音が鳴り響いた。打球は中堅左まで一直線に伸びる先制弾。一塁側ベンチで待ち受けていた先輩たちの「ナベ!」の呼びかけに、照れくさそうな笑顔で応えた。

 1発で苦悩を晴らした。プロ2年目で初のキャンプ1軍スタート。オープン戦を含む実戦7試合に出場し15打席無安打と、手も足も出ずにいた。持ち味の守備でも失策が続出。練習中に左肩の炎症を負うなど、中島との遊撃のレギュラー争いは1歩遅れ始めていた。「野球のことは忘れたい」と苦しむ日々の中、待望の快音に「悩んでいましたね。でも楽になりました。いい経験になった」と朗らかな笑みを見せた。

 栗山監督は「まだまだ、これからだけどゲームプレーヤーだよね。試合になると良くなる」と才能に期待した。この日は計4度の打席で犠打や四球などでチャンスメーク。5回の守備からは二塁に就き、実戦感覚を養った。「いろんなポジションが出来るよう、練習していかなくちゃいけない」と覚悟は強い。昨季は2度の故障で、1年を棒に振った悔しさがある。「今年はやらなきゃいけない」。闘争心を燃やし続けている。【田中彩友美】