西武エース岸孝之投手(30)が大役を務める資質を証明した。6回1死満塁、フルカウントで打者は打率5割近い井端。6点差の安全圏だったが「シーズンと同じ1点も与えない配球をした」と炭谷の思惑に応え、低めに沈むボール球のチェンジアップで三振に切って取った。押し出しを恐れぬ絶妙な勝負球にエースのすごみを感じさせた。

 直後に押し出し四球はあったが6回5安打1失点にまとめた。103球と目標の球数もクリア。「自信を持って腕を振れて投げられた」と納得だ。初回に不安定だったカーブも腕の振りを強く保ち、徐々に修正してみせた。

 27日のオリックス戦(西武プリンスドーム)で3年連続の開幕投手を務める。田辺監督もこの日、初めて名前を公にして認めた。2月1日のキャンプイン時に通達。球場到着時に「3月27日、任せたぞ」と短い言葉に思いを託したが、練習開始10分で背筋を痛めて離脱した。指揮官は「プレッシャーをかけすぎたかな」と苦笑いしたが、岸はきっちり調整ペースを上げて間に合わせた。

 「開幕まで細かい修正をしてケガをしないようにしたい」。岸が開幕マウンドに仁王立ちする。【広重竜太郎】