阪神福留孝介外野手(37)が先制打を含むマルチ安打で勝利に貢献した。2回1死二塁、巨人菅野の初球をセンター前へはじき返した。ともに前日敗れて迎えた今季初の「伝統の一戦」。絶対にほしかった先取点をたたき出した。

 「後手にまわるのもいやだったので、積極的にいこうと思っていた。何度も対戦している投手だしね」

 6回先頭で中越え二塁打を放つと、8回も四球を選んでチャンスメーク。梅野の右中間突破の適時打で一気に本塁へ激走した。

 「走りすぎやぞ。無理…。もう今年で38やで」

 そう冗談を飛ばしたが、その言葉とは裏腹に走攻守で躍動していた。

 昨年3月30日の東京ドームでは右翼前の飛球を追って二塁西岡と激突し、2人とも深刻なダメージを負った。この日も4回に満塁で菅野の微妙な打球が右翼前へ上がった。二塁上本が捕球したが、一瞬、悪夢の衝突が頭をよぎったという。

 「今日も一瞬、ちょっとドキッとしたけど、もう1年前のことなんで。割り切っている部分もあるし、ああいうプレーがあるというのを勉強して、今年に入っているから」

 すべてを糧にして進む福留が、猛虎の開幕ダッシュを演出している。【鈴木忠平】