日本ハム大谷翔平投手(21)が、初の満塁被弾を含む今季ワーストタイ5失点も、ハーラー独走の11勝目を挙げた。5回、西武中村にこの日最速159キロを満塁本塁打にされるなど6回7安打5失点。今季初の1試合2被弾で、同一打者にはプロ入り初。それでも打線の援護を受け、昨季の勝ち星に並び、チームの連敗を4で止めた。
この日最速159キロの速球を、反対方向のスタンドまで運ばれた。5回1死満塁。大谷は西武中村に、プロ入り初めてとなるグランドスラムを被弾した。「野手のみなさんに助けてもらった試合ですね」。今季ワーストタイの5失点。昨季に並ぶ11個目の白星は、苦い記憶として刻まれた。
「全体的に苦しい投球になってしまった」。要因は、変化球の制球にあった。スライダーとフォーク、この日投じた変化球38球のうち、約40%にあたる15球がボール。組み立てができず「こういうふうに打ち取ろう、こうやって三振を取ろうというゲームメークができなかった」。対打者、以前の問題だった。
集中力が光った。4回には微妙な判定が内野安打となり、珍しく「違う、違う」とばかりに手を横に振って苦笑いした。プロ入り初めての満塁アーチを許すなど、一筋縄ではいかない展開だったが、気持ちを切らすことなく辛抱強く投げた。3回の攻撃中には、中島のファウルがベンチ内に飛び込んだ。タオルで汗をぬぐっていた大谷は慌てて立ち上がり、よけた。間一髪。常に試合に集中していたから、大惨事を避けられた。
内容には不満でも、球宴明け最初の登板を白星で飾った。なにより、チームの連敗を止めたことが大きい。母校・花巻東が甲子園出場を決めた記念の1日。故郷へ、そして北海道へ、自分もうれしいニュースを届けた。【本間翼】



