万全の強さにはーく手喝采だ。首位ソフトバンクが4連勝で今季最多の貯金を25に増やした。リック・バンデンハーク投手(30)が7回5安打1失点でデビューから無傷の4連勝。苦手だったクイック投法を改善し、相手の盗塁を2度刺したのも大きかった。日本ハムが西武に勝ったため、ソフトバンクの優勝マジック点灯は最短で31日となった。

 もはや先発陣の柱の風格が漂っていた。バンデンハークが本拠地で躍動した。初回に1番ヘルマンに左前打を浴びたが、盗塁刺でピンチの芽を摘んだ。「あれは大きかった。一生懸命取り組んできたことが身になった。細川がいい送球をしてくれた」。弱点とされたクイック投法の改善を実感すると、憂いはなくなった。最速154キロの速球で押しまくった。毎回の9奪三振。7回を中島のソロ本塁打による1失点だけ。外国人投手としては09年ジャマーノ以来となる球団タイの来日4連勝を飾った。

 過去2戦はともに5四死球と制球に苦しんだ。京セラドーム大阪、地方球場の帯広と敵地の環境にフィットしなかったが、本拠地は違う。ヤフオクドームでは4戦で計1四球。防御率2・25。相手が分かっていても打てない直球は大きな武器だ。「ストレートあっての自分のピッチングだ。右打者の内角もつけた。変化球も生きる。満足しているよ」と自画自賛した。

 昨年まで2年間在籍したサムスンは韓国シリーズ4連覇中の強豪。日本でも屈指の戦力を誇るチームに所属した。「ロッカールームの中でも、チームはいい化学反応を起こしている。誰かが落ち込んでいれば、気づいた選手が励ます。それがこのチームの強さの秘訣(ひけつ)だ」。7回に見せた内川の好守に、細川の献身的なリード。グラウンド内外の団結力を発奮材料に、思い切り腕を振った。

 後半戦開幕から3試合で1失点。打線の破壊力に、堅守もかみ合ってきた。4連勝で貯金は25。工藤監督は「打てない時もある。気持ちを守りに切り替えるのは大事な部分。(バンデンハークも)ベンチの声に押されて、がんばってくれた」と言う。先発陣も安定した今、勢いは止まりそうにない。【田口真一郎】