石巻に届け勇気! 巨人ドラフト8位の松崎啄也(23)が17日、2軍春季キャンプ地の宮崎で快音を響かせた。松崎は14、15年と日本製紙石巻(宮城)でプレーし、昨年は4番一塁手としてチームを2年ぶりの都市対抗に導いた石巻の星だ。

 「まじできついっす」と顔をゆがめながら、初めてのプロのキャンプを振り返る松崎だが「アピールしてやる! という気持ちで毎日頑張ってます」と、必死に食らいついている。この日のフリー打撃では、持ち前のパンチ力を発揮して柵越えを連発させた。「バッティングでも守備でも、しっかり存在感を示したい」と意気込んでいる。

 目標はもちろん開幕1軍だ。「1軍に上がって少しでも自分のプレーや結果で、石巻などの被災地を勇気づけられたら」。自身の飛躍だけでなく、東日本大震災から丸5年を迎える地元への思いも熱い。「向こうは復興されているところもありますが、終わったわけじゃない」と今後も、石巻への思いを胸に戦う。

 巨人では本職の捕手で勝負を挑む。球界を代表する大先輩の阿部慎之助に一歩でも近づこうと練習に打ち込む一方で「阿部さんに話しかけることです…」と小声で目標を教えてくれた。憧れの人だけに「近づけなくて」と、まだひと言も話せていないのだ。阿部も今季は捕手に再転向したため、近くでそのノウハウを吸収する機会はある。「まずは近づいて、いずれは超えたい」。松崎が地道にはい上がっていく。【成田光季】