甲子園に2人の空間ができあがっていた。阪神藤川はソフトバンクのトリプルスリー男、柳田を力と技でねじ伏せ、「おもしろいバッターですね、柳田くん」と名勝負を振り返った。
同点の8回に登板。2番からの好打順でマウンドを任され、先頭城所は高め146キロで空振りを奪って3球三振。続く柳田には初球から6球連続で高め真っすぐを投じた。1ボールからの2球目、内角高め148キロで豪快な空振りを誘えば、かつての守護神は血が騒ぐ。4球目も内角146キロで空を切らせて追い込み、最後は2ボール2ストライクからの7球目、内角低めフォークでハーフスイングの三振に仕留めた。
4番内川からは遊ゴロで3アウト目をもぎ取り、3者凡退で虎に流れを引き寄せる投球。速球の状態を問われると「いやいや、まだまだ」と辛口の自己採点ながら、これで登板3試合連続無失点だ。
10日の日本ハム戦で1点リードの9回にサヨナラ逆転2ランを浴び、15日オリックス戦では4点ビハインドの9回に登板していた。苦境に立たされても、心は折れない。この日の快投は球児の心意気を如実に表していた。



