中日吉見一起投手(33)が屈辱の1年を「復肩」で締める。17日、秋季練習が行われているナゴヤ球場でブルペン投球を行った。腰痛の悪化で8月にシーズンを終えたが、慎重に状態を戻してきた。次回のブルペン後に体に問題がなければ、そこで「シーズン」を終了させるプランだ。

 14試合で3勝7敗、防御率5・23。2桁勝利を見込んでいた森監督の計算を狂わせた。「自分自身が一番期待していた。情けない」と吉見は振り返る。

 原因は腰痛。右肘の手術(13年)などで足踏みを繰り返すかたわら、実は10年近くも悩まされてきた難敵だ。今季途中からは我慢ができなくなった。初回で降板した8月29日のDeNA戦が最後になった。

 絶望感の中、ずっと曇りがちだった吉見の顔に光が差してきた。9月末にブルペン投球を再開し、定期的に腕を振っている。「反動を見ている状況です。最後3回のブルペンで大丈夫なら、大丈夫だと思う」。数日前に決めた3度のうち、この日が2度目。変化球も入れて46球を投げ込んだ。ラストは20日を予定。中日浮上のキーマンが復活のメドをつける日が近づいている。【柏原誠】