阪神陽川尚将内野手(27)が、貴重な1発を放った。1点リードの9回1死に代打で登場。DeNA三嶋の2球目スライダーをとらえた。

打球は左中間スタンドへ飛び込む今季1号ソロ。プロ入り2度目の代打アーチは、リードを広げ、勝利を確かなものにする一撃だった。「しっかりと、どんな形でも塁に出ようと心掛けていました。少ないチャンスでも打席で自分のスイングをしようと思って、しっかりそれができました」と充実した表情で振り返った。

矢野監督ら阪神ベンチも、両手で胸をたたく“ゴリラ・ポーズ”で出迎えた。陽川も笑顔でドンドンと胸をたたき、歓喜の輪に加わった。指揮官は「チーム状況としては苦しいけど、苦しい中で楽しむっていうことが選手の成長につながると思うし。うれしい時は思い切り喜んで、悔しい時は思い切り悔しいでいいんじゃないかなと思うので。陽川の得意なポーズなのでね」とたたえた。昨季、本塁打を2本打った相性のいい球場で、陽川も「そういうことをもっともっとやれるように、切り替えて明日もやっていきたい」とチーム浮上を誓った。