日本ハムが興南・宮城大弥(ひろや)投手(3年)を外れ1位の有力候補に挙げていることが16日、分かった。都内でスカウト会議を実施し、既に公言している大船渡・佐々木朗希投手(3年)の1位入札をあらためて確認。最終的な指名候補の順位付けも終わった。

競合することが確定している163キロ右腕との交渉権を逃した場合は、U18日本代表で高校生NO・1左腕の呼び声も高い、心身ともタフな逸材を射止めにいく。

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佐々木との縁がなくても、高校生投手の逸材を取りにいく。日本ハムが外れ1位として、最速149キロ左腕の宮城を有力候補としていることが分かった。数々の大舞台を踏んできた強心臓の持ち主で、各球団が上位候補に挙げている。

球団の本気度が垣間見えたのが、8月末から9月にかけて台湾で開催されたU18W杯。視察のため、現地に赴いたのは全体を統括する立場の遠藤GM補佐と大渕スカウト部長に加えて、佐々木を担当する白井スカウトと宮城を担当する林スカウトだった。佐々木の現状把握と並行して、今夏の甲子園出場を逃した宮城が国際舞台でどんなパフォーマンスを見せるかが、最終のチェックポイントだったもよう。継続して注視し、高い評価をしてきた証しだ。

興南では1年夏の沖縄大会決勝で公式戦初先発し、13奪三振1失点完投でチームを聖地に導いた。度胸満点のマウンドさばきは、2年夏の甲子園でも発揮。初戦の土浦日大戦の8回無死満塁のピンチの場面でリリーフ登板し、無失点に抑えてみせた。先発だけでなく中継ぎとしても魅力的で、U18W杯でも活躍した。

キレのいいスライダーやチェンジアップもレベルが高く、どんな場面でも強気を崩さない立ち居振る舞いはプロ向きだ。チームでは3年目の堀や2年目の北浦ら若手サウスポーも台頭しつつあるが、さらに活性化させる存在になれる。まずは、佐々木の交渉権獲得に全力を尽くすが、他球団の動向も踏まえながら魅惑の南国左腕を筆頭に確かな素材の獲得を狙う。