日本製鉄鹿島(茨城)が三菱日立パワーシステムズ(神奈川)との接戦を制して、3日の準決勝に駒を進めた。

元阪神の玉置隆投手(33)は好救援で勝利に貢献した。3点を先制した直後の8回から4番手で登板。無死一塁で3番久保を内角速球で見逃し三振に抑えると、4番河野には外角低めチェンジアップで空を切らせた。9回は3者凡退。制球の良さが光り、安定感たっぷりの2イニング無失点で試合を締めくくった。「心と体の準備はできていました。チームを勝利に導けてよかったです。1日でも長く野球をやりたい」と話した。

10月26日のJFE西日本戦(広島)は先発して10回を5安打10奪三振1失点の力投。相手先発で今秋ドラフトで日本ハムに1位指名された河野竜生投手(21=鳴門)に投げ勝つなど、チームに勢いをもたらしていた。

玉置は04年ドラフト9巡目で阪神に入団。実働11年間で1軍20試合に登板して勝敗なしの防御率1・95だった。16年から新日鉄住金鹿島(当時)でプレーして、いまはコーチ兼任だ。「この大会が最後と決めています。悔いのないようにやりたい。野球を楽しいと思わせてくれたチーム。野球に真剣に向き合わせてくれました」。今大会を最後に現役引退する。社会人日本一まで残り2戦。野球人生の集大成を有終の美で飾るつもりだ。【酒井俊作】