「虎の熱男」になるぞ! 阪神ドラフト5位の中京学院大中京・藤田健斗捕手(18)が9日、滋賀・長浜市内のホテルで入団交渉を行い、契約金3000万円、年俸500万円(金額は推定)で仮契約を結んだ。目指す選手像は同校OBで18学年上のソフトバンク松田宣だ。「ガッツあるプレーをされている方。元気あるプレーは参考にさせていただいています」。目標は本塁打後に「アツオ~っ!」と絶叫して盛り上げる球界屈指のファイターだ。

プライベートでも「熱男」になりきっている。今夏の甲子園出場時、松田宣から「CHUKYO」の文字と熱男ポーズ入りのTシャツを差し入れでもらった。「とてもうれしかったです。寮でもいつも着ています」。先輩が出場中のプレミア12もテレビ観戦を欠かさない。「あういう姿勢でやっているから結果も伴っているのかなと思う」と、ますます尊敬の念を深めている。担当の熊野スカウトも「藤田はキャッチャーで要。元気もあるし、責任感もある。肩もあるし、打撃も言い。小(こ)梅野みたい」と期待の大きさを明かした。

熱い夢も持っている。4月の日本代表候補合宿で大船渡・佐々木(ロッテドラフト1位)の歴史的1球「163キロを受けた男」として知られた。「別次元でした」とあらためて目を丸くしたが、「将来日本代表で再び佐々木の球を受けたいか」の問いに力強く「はい」と答えた。「1日も早く1軍に上がって精いっぱい努力していきます」。虎の熱男が甲子園を熱くする。【只松憲】

◆藤田健斗(ふじた・けんと)2001年(平13)10月18日生まれ、滋賀・長浜市出身。小2で野球を始める。滋賀ユナイテッドジェイボーイズでも捕手。中京学院大中京では1年春からベンチ入りし、同秋から背番号2で4番を担う。高校通算24本塁打の打力と巧みなリードに定評がある。そろばん1級。173センチ、73キロ。右投げ右打ち。