プロ11人目の「全打順本塁打」を達成した。楽天の島内宏明外野手(29)だ。昨年4月20日のオリックス戦で4番に入り、東明から1号2ランを放った。3番を打った17年5月6日の西武戦で本塁打し、4番だけを残していた。不動の4番には無理な記録。島内は「移動の4番打者」? 

昨年は開幕から15試合連続して4番を任されたが、本塁打はなかった。それが4月16日の西武戦で右頸部(けいぶ)に死球を受け、2試合を欠場。復帰戦となった試合で、初本塁打が飛び出した。これでもう「し(4?)がない打者」とはいわせない。

スタートは9番だった。12年8月24日の日本ハム戦で、吉川からプロ1号を放った。打順別では昨年の10本を加えて、3番の13本が最多、最少は8番の1本になる。通算45本での達成は五十嵐章人(近鉄)の26本に次いで少ない。ちなみに同選手は、全ポジションで出場した記録も併せ持つ。「どこでもドア」を持っていたのだろうか? 

島内に全ポジションは無理だろう。9年目、生え抜きとして今やチームをけん引していく立場。全打順を制して、これからは「不動の4番」を目指そう。【米谷輝昭】