巨人戸郷翔征投手が、2年目で初の開幕ローテ入りに前進した。中日との練習試合で対外試合初先発。最速153キロの直球を軸に、3回を1安打無失点と好投した。「ちょっと結果が出たのでひと安心」と息をついたかと思えば、手応えを感じた球種を「あまり見つからなかった。指にかかる感覚も良くないので、もっと上げないと」と辛口採点した。

プロ入り初の同い年対決では完勝した。「めちゃめちゃ意識した」中日根尾と高3秋以来の対戦。2ストライクからの4球目、フォークのサインに首を振って、149キロの直球で空を切らせた。当時、高校ジャパンの根尾を宮崎県選抜の戸郷が三振に抑えたが、試合前から心に決めたオール直球勝負でねじ伏せ「三振が取れて良かった」と笑みがこぼれた。

開幕ローテに向けた1つの基準も突破した。キャンプのブルペン投球は70~80球ほどで、100球超えはなし。登板後、自主トレで山口から助言を受けた脱力を意識した中で64球投げ込み、試合前、試合を含め124球投げた。宮本投手チーフコーチは「片手はつかんだ。先発3番手くらいにつける可能性はあります」と期待した。【久保賢吾】

▽巨人原監督(戸郷と根尾の対決に)「彼らは長く戦う選手だと思いますよ。1打席三振を取ったからって、どうってことはないし、将来、プロ野球を背負って立つ選手になってもらいたい」