阪神糸原健斗内野手が春季キャンプを「日本一締め」した。最終日最後のメニューは全員参加のシートノック。外野、内野と終了し、ラストは捕手の飛球1本。ノッカー筒井外野守備走塁コーチが高々と打ち上げて坂本が追うと、力強い声が飛んだ。「これ取ったら日本一!」。声の正体はこの日の「ワンデーキャプテン」で2年目主将の糸原だった。坂本が日本一への捕飛をしっかりミットに収めると、球場は大きな拍手に包まれた。

手締めのあいさつでは関係者への感謝とともに「昨年は3位という結果でしたが今年はリーグ優勝、日本一を必ずします。そして、矢野監督を8回胴上げします!」と誓った。「目指します」「狙います」ではなく「-します」と言い切った。「優勝しました!」と予祝で言い切る矢野監督のチーム方針がチームに浸透。坂本も糸原の変化を「常にそういうことを練習から想定して。そういう思いを持ってと監督も言っているし、イトさんも最近よく言っている」と証言した。 糸原は充実の表情で宜野座を去った。「ワンデーキャプテンはありましたけど、シーズンが始まったら自分がキャプテンなので。しっかりチームを引っ張っていけるように頑張ります」。背番号33が頂点への道を先導する。【奥田隼人】