こんな時期だからこそ、1日1日を大切に-。ロッテのドラフト1位、佐々木朗希投手(18)が、コロナ禍で自主練習を続ける心境を明かした。

「今の状況はみんな一緒なので、こればかりは仕方がないと思います。今はとにかく、すべてにおいて我慢をする時。その中でやれることを見つけて、1日を大事に過ごしていきたい」。試合がなくとも時間は過ぎ去る。有限の1年目を無駄にはしない。

練習が自粛となった3月28日から9日間、ユニホームに袖を通すことはなかった。気軽に出歩くこともできない。ウエートルームなどがある浦和寮の4階で体を動かし続けた。「軽くですが毎日、ネットピッチングをしています。意識的にボールは毎日触るようにしています。体幹も毎日。ウエートは2日に1回の割合で行っています。ストレッチも欠かしていません」。1度離れた感覚は取り戻すのに時間がかかる。幸い寮の環境は恵まれている。最大限、コンディションを維持し、白球の感覚を肌で感じた。

キャンプを終えて順調にブルペンを重ね、2度のフリー打撃登板を経た。直球は150キロ台後半を計測。4月中の実戦デビューを目指して、本来なら3日にシート打撃に投げる予定だった。心待ちにしていた打者との初対戦は、いつになるか見通せない。「野球ができる時が来たら、しっかりとしたパフォーマンスを見せられるようにしていくだけだと思います」。この日はZOZOマリンで自主練習に参加し、10日ぶりに外で汗を流した。調整も自己管理も、できてこそプロ。困難と向き合い、乗り越える。【鎌田良美】