中日梅津晃大投手(23)が29日、ナゴヤ球場の1軍自主練習で本格的な投球練習を再開した。球場のマウンドで捕手を座らせ29球。約1カ月ぶりの力投を見せた。

新型コロナウイルス感染拡大で、地元仙台で過ごす家族のことが気がかりだった。「お母さん、お父さん、どっちも心配です。年齢も60歳くらい。コロナにかかってしまえば危ない」。

母明美さんは18年のドラフト直前に脳出血で倒れ、リハビリ中。父滋さんは働きながら、母の介護サポートだけでなく、兄や妹の弁当も作っている。「『大丈夫? 』とかSNSが来てたのが、最近は逆に僕から『変わりない? 』って聞いてますね」。介護と家事と仕事の3役をこなす父の楽しみは晩酌。「お酒を飲むときに自宅で試合の録画を見たりだとか、僕のピッチングを見ているらしいので、生きがいになっているのかな。そう思うと、もっと頑張ろうと思いますね」。

新人の昨季、8月に1軍デビューすると初登板からの3戦3勝を含む4勝を挙げた。春季キャンプでは右肘の張りで出遅れたが、開幕延期がプラスに。「体の状態は今年に入って今が一番いいくらい」。地元凱旋(がいせん)となる楽天戦(楽天生命パーク)は交流戦中止で流れた。尊敬する父へ、新たな動画を届けるために、開幕へのモチベーションをさらに高めた。