阪神木浪聖也内野手(25)がパワーアップ弾だ。

9番遊撃で先発出場。4回に迎えた第2打席だった。「積極的に思い切りスイングすることを意識しました」。カウント1-0から広島薮田の高め146キロ直球を逆方向にはじき返した。打球は浜風にも乗り、左翼フェンスを越えた。

昨年は4本塁打。すべてセンターから右方向のものだった。逆方向にも打球が飛ぶようになったことについて「とにかく強く振るということを意識していて、そうすることでコースによっては逆方向にも強い打球が飛んでいるのかなと思っています」という。矢野監督も「風に乗ったっていうのはあるけど、しっかり打ってるからっていうのもある」と、磨きがかかるパンチ力に目を細めた。

ただ、満足することはない。本塁打の打席をのぞいた3打席は、いずれも三振。「凡退した打席を反省して、より確率の高いバッティングをしていきたい」。北條とのショートを巡るポジション争いも続いている。「結果を出し続けなければ、レギュラーを取ることはできないと思うので、打撃も守備も1球1球集中して結果を出し続けていきたいです」。バットで、守備で、アピールを続けていく。