夏開幕に“夏男”も快幕した。広島長野久義外野手は、劣勢の終盤に訪れた今季初打席で決勝打を放ち、チームを連勝に導いた。

1点ビハインドの8回2死一、二塁。DeNA三嶋の真っすぐを強振して左中間を破った。「みんなでつないでくれたチャンスだったので返したいなという思いで入りました。(堂林)翔太がよく一塁からホームに走ってくれたので、ナイスランでした」。自分のことよりも仲間を思う優しさで、移籍2年目の広島にすっかり溶け込んでいる。仲間もベンチから総立ちで殊勲者をたたえた。

巨人時代からスロースターターと言われていた長野にとって、6月開幕は追い風だ。「体は元気なんでね。まだまだ先輩方もいますし、ベテランと言われないように頑張りたいです」。広島では石原慶に次ぐ年長者となる35歳も、まだまだ老け込む年齢ではない。長野の季節は今からだ。