電通は2日、日本ハムの新球場・ボールパーク(BP)を保有・運営する「ファイターズスポーツ&エンターテイメント」と共同で、ロボットを活用したリモート観戦席「FutureBoxSeatβ」の実証実験を14日ロッテ戦(札幌ドーム)で行うと発表した。

新型コロナウイルスの感染症拡大防止のため、球場での試合観戦を楽しめないスポーツファンに現地観戦しているような体験をロボットを通じて提供するサービスの実現、テレビ放送などの映像体験とは異なる現地の観戦体験をファンへ提供、ファンと選手がフィジカルディスタンスを超えて交流できる新しいプラットフォームへとつなげる目的がある。

リモート観戦席「FutureBoxSeatβ」はロボットを通して遠隔操作で、以下のような現地観戦の疑似体験ができる。

<1>選手に応援の拍手を送れる。

<2>ロボットの頭に設置された自由に360度動かせるカメラで見たい選手、場所を見ることができる。

<3>モニターに自分の顔を表示し、選手と会話を楽しめる。

球場にいるかのように観戦ができる仕組みとなっている。病気や子育てなどで球場へ行きたくても行けない人や、海外などの遠方にいる人も使用可能だ。21年の実用化を目指しており、スポーツだけでなくコンサートなどでの活用も目指しているという。

「ファイターズスポーツ&エンターテイメント」の森野貴史エンターテイメント・クリエーション部長は「『FutureBoxSeatβ』はテクノロジーの力で未来の新しい観戦体験をつくっていく、そんな大きな可能性を感じています。無観客および人数制限の試合の中で、会場で応援したくても入場できないファンの皆様に『試合の観戦体験』を提供しつつ、その先に、電通様と共に新しいスポーツ観戦の形を作っていき、今後、正式導入に向けて、様々な可能性も検討していければと考えております」とコメントした。