ミスター有観客試合だ。ソフトバンク松田宣浩内野手が観戦解禁から2試合連発となる2号2ランを放った。

2点を追う3回2死一塁。楽天岸のチェンジアップを左中間テラス席へ運び「開幕してからの中では一番の当たりでした」。悠々とダイヤモンドを駆けてベンチ前に戻ると、控えめなボリュームで2夜連続の「熱男~!」をペイペイドームに響かせた。

今季は開幕から打撃の調子が上がらず苦しんだが、ファンを熱くする松田宣らしく、観客を目の前にしたプレーで別人のようになった。10日に打った19試合目での1号について、柳田は代弁。「松田さんが一番喜んでました。『オレはやっぱりプロ野球選手や』と」。見られてこそ輝きを放つ男。それが「熱男」なのだ。

不調の時期も変わらず三塁の守備位置から、ベンチから声を張り上げチームを鼓舞してきた。工藤監督も「一番乗ってほしいのはマッチ」と即答する、浮上へのキーマンだ。ペイペイドームの観客数は前日10日が1839人で、この日は3419人。12日は上限の5000人を予定している。来場ファンの増加とともに、松田宣のボルテージも上がっていくだろう。【山本大地】