楽天シニア(宮城)は2年ぶりの優勝こそ逃したが、4年連続の日本選手権出場を決めた。

準決勝の宮城黒松利府シニア戦に先発したエース右腕・木村春人(角田3年=東北題字に写真)の投球が光った。7回を投げ被安打1、三振11を奪っての完封勝ち。川岸強監督(40)は「(木村が)成長してくれた。文句の言いようがない投球だった」と絶賛した。力のある直球を決め球に三振の山を築いていく。初回の先頭打者から5者連続で三振を奪う快調な滑り出し。その後、味方の失策で得点圏に走者を置くも、磨き上げたストレートで押し切った。木村は「全国大会出場がかかっていたので、最初から飛ばした。勝ててホッとしています」。全国切符がかかる大一番を、エースが力で勝ち取って見せた。

決勝戦で敗れた悔しさは全国でぶつける。昨秋王者の青森山田シニアに最後まで食らいつく粘りは見せたが、好機であと1本が出なかった。主将の斎藤陽貴捕手(中新田3年)は「優勝して全国に行きたかったけど、まだ試合ができる。最後は技術よりも気持ちで向かっていきたい」。日本選手権の初戦は優勝候補筆頭の佐倉シニア(関東・神奈川)と激突する。現チームのスローガン「克己心」を体現し、全国制覇で有終の美を飾る。【佐藤究】