東海大の最速153キロ右腕・山崎伊織投手(4年=明石商)が大安吉日の8日、プロ志望届を提出する。

山崎は、今年3月下旬にトミー・ジョン手術を受けた。復帰までは約1年近くかかるとされ、当初はプロ志望届は提出せず、社会人野球を経てプロを目指すとしていた。手術から7カ月近くたった今もキャッチボールすらできる状態にはなく、走り込みなどのトレーニング中心だというが、安藤強監督(56)は「同級生の小郷が右肘痛から復活し、活躍する姿を間近で見た影響が強いのでは」とドラフト上位候補の小郷賢人投手(4年=関西)の名前を挙げて説明する。大卒の選手が社会人に進んだ場合、2年間はドラフトの指名対象にならない。たとえ育成指名でも、1日でも早くプロに挑戦したいという考えに転じたものとみられる。

山崎は150キロを超える力のある真っすぐに、速さと変化の違うスライダーを武器に、3年時はエースとして活躍。春秋リーグ優勝に貢献した。大学日本代表入りも果たし、完成度の高さから「大学NO・1右腕」と評され、ケガさえなければドラフト1位候補との高評価も受けていた。一転してドラフトに名乗りを上げた山崎は野球人生をかけ、静かにその日を待つ。

◆山崎伊織(やまざき・いおり)1998年(平10)10月10日生まれ、兵庫県明石市出身。人丸小1年で野球を始め大蔵中では明石ボーイズ所属。明石商へ進学し1年秋からベンチ入り。東海大では2年春からリーグ戦出場。3年春、秋と主戦でリーグ優勝に導きMVP獲得。同年、大学日本代表にも選ばれ日米大学野球優勝に貢献。181センチ、72キロ。右投げ左打ち。