目の覚めるような直球を“原点”に投げ込んだ。宮崎1軍キャンプ最終日の14日、巨人戸郷翔征投手(20)が室内練習場でのフリー打撃に登板し、打者6人を無安打に封じた。
圧巻は3人目の打者北村への初球だった。153キロの直球を、外角低めのストライクゾーンいっぱいに投げ込んだ。北村のバットは、ぴくりとも動かない。バックネット裏のスタンドからは原監督の「153キロ!」という驚きの声が響き渡った。2月に早くも自己最速の154キロに迫り「この時期にしてはいい出来なのかなと思う。真っすぐは結構いい感じに走っていたが、コントロールがまだまだ」と振り返った。
覚悟の表れた故郷・宮崎でのキャンプだった。新任の桑田投手チーフコーチ補佐と積極的にコミュニケーションを取った。確認しあったのは「外角低めの直球」を意識すること。5度のブルペン入りで計363球。外角低めの直球10球を1分半ほどで投げ込むインターバルピッチングでは“原点”と呼ばれるコースへの制球に磨きをかけた。「あれだけ偉大な方に教えてもらうのはすごく身が入りますし、吸収することが多い」。この時期の153キロは、二人三脚で取り組んできた成果の表れだった。
宮崎でのキャンプを「まだまだ上にいけるという部分で60点」と辛口で総括した。「実戦も入ってくる。自分の直球を磨くためにいい練習ができると思う」。那覇キャンプでは、さらに強い覚悟で腕を振っていく。【小早川宗一郎】



