勝ちにこだわり21歳初勝利を目指す。4月4日に誕生日を迎えた巨人戸郷翔征投手(21)が先発する。

20歳最後の登板となった3日ヤクルト戦(東京ドーム)では、8回2失点の好投も引き分けに終わり、節目を勝利で飾ることはできなかった。「いいピッチングができるように頑張ります。長いイニングを投げて、勝てるピッチングがしたい」と闘志を燃やした。

広島はプロ初完封を逃した因縁の相手でもある。昨年11月3日のマツダスタジアム。8回まで5安打無失点と好投。127球を投げていたが、志願して9回もマウンドにあがった。しかし、2死一塁からの139球目。菊池涼に144キロ直球を右翼席への同点2ランとされ、あと1死のところで勝利を逃した。昨季の一番印象に残った試合に挙げており「1球の怖さを改めて感じた試合でした。あと(アウト)1つの場面でああいうことが起きるんだなと。目の前で感じて悔しい思いもした」。昨季は結果的に9勝に終わり2桁勝利には届かず。悔やまれる1球となった。

前日9日には足の違和感から復帰した菅野が菊池涼に先頭打者アーチを浴び、今季初勝利を逃した。負ければチームは今季初の借金生活に突入する。連敗は許されない。戸郷がエースと20歳の自身の借りを返すべく、21歳初のマウンドにあがる。【久永壮真】